テキストサイズ

禁断兄妹

第16章 悪戯  ※※柊side※※


クッションを枕に
テレビのほうへ横向きに寝て
小さな寝息を立てている萌

寝転がってテレビを見ている内に
そのまま眠ってしまったのだろう。

俺は息を整えてから
静かにソファの前に回り込んだ。

両手を祈るような形に折り曲げて
軽く握った両手を
薄く開いた口元に当てている

幼い頃から変わらない
萌の寝姿

でも
身体つきは驚くほど
大人になった。

ワンピースのようなパジャマ
寝ているうちに上にずり上がったのか
太ももまで見えていて
俺の目をくぎ付けにする。

軽く曲げられた両膝は揃えられずに
しどけなくずれて

下の太股の
白く柔らかな内側を
俺に見せている。

なんて無防備な姿

俺が帰って来ないとでも思ってるのか

それとも
俺にこんな姿を見られたとしても
平気なのか

俺は男じゃないから

ただの
兄という生き物でしか
ないから

ストーリーメニュー

TOPTOPへ