禁断兄妹
第16章 悪戯 ※※柊side※※
見下ろしているうちに
身体が熱く疼きだす。
手を伸ばしそうになって
俺はぶるぶると頭を振った。
足早にその場を離れると
ブランケットを取ってきて
萌に掛けてやったが
目を覚ます気配はない。
俺はテレビとリビングの明かりを消すと
冷蔵庫から出した缶ビールを手に
自分の部屋へ入った。
バルコニーに出て
タバコに火をつける。
萌に煙を吸わせたくなかったからできた習慣
無意識にまだ実行している自分がいる。
タバコを片手に
喉にビールを流し込む。
呆れるほど熱くなっている身体を
冷ましたかった。
一息に飲んで
大きく息をつく。
でも
胸の中の炎は鎮まるどころか
次第にその激しさを増す。
さっきの萌の寝顔が
無防備な身体が
目の前にチラつく。
そして
萌とイチャついていた
あのクソガキの姿も
俺は飲み干した缶を
握り潰した。