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禁断兄妹

第26章 君は愛されている


「しかし‥‥表情が固いなあ」


不満そうな和虎さん。


「‥‥勇気の出るおまじない」


和虎さんは私のお皿のケチャップを指で掬うと
私の頬にちょんっとつけた。


「きゃっ」


「一応つかみとして?
 ケチャップのついた顔に、沈んだ表情は似合わないぞー。ほら笑ってっ。
 うん、そうそう。
 あははっ、駄目だよ、突っ込まれるまで拭いちゃ。
 じゃあね。また会おう」

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