禁断兄妹
第27章 俺にとどめを刺せ
「俺は、バカだ‥‥っ‥‥会いに来てしまえば、顔を見てしまえば、こうしてしまうこと、わかってたのに‥‥っ!」
余裕のない熱を帯びた声
強く手首を掴まれたまま
肩を抱くように回されたもう片方の手
私をきつく抱き締めるその手が
震えている。
「好きだ、好きなんだ‥‥っ、自分ではもう、止められないんだ‥‥っ。
あの夜お前が頷いたことを何度も思い出して、都合良く考えてしまうんだ‥‥。
萌、俺にとどめを刺せ。
二度と近づくなと言ってくれ。
おぞましいと言って、俺を突き放せ‥‥っ!!」