テキストサイズ

禁断兄妹

第28章 俺にとどめを刺せ ※※柊side※※


店の斜め向かいまで来た俺が
道の反対側で車が切れるのを待っていると
長身の人影が店から出てくるのが見えた。

片手で帽子を押さえるようにかぶり直す動き

和虎‥‥?

まさか
あいつ帰る気か

マジか

和虎を交えて萌と顔を合わせるつもりだった俺は
呆然と立ちすくんだ。

無理だ
二人きりなんて

和虎は俺に気づかず
手を振りながら店の窓に近づいていく。

呼び止めようとした俺の目に飛び込んできた
窓の向こうで
立ち上がる人影。


ストーリーメニュー

TOPTOPへ