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禁断兄妹

第28章 俺にとどめを刺せ ※※柊side※※


記憶の中よりも
また背が伸びている萌
嬉しそうに和虎を見上げて
何か言いながら深々と頭を下げた。

和虎は笑顔で何か言いながら手を振っている。
いつものオーバーアクション。

顔をあげた萌も笑顔で手を振りながら
何度も頷く。

少し細面になった顔
長い髪
随分大人っぽく見える。

食い入るような俺の視線にも気づかず
ガラス越しに楽しそうに手を振り合う二人
まるで別れを惜しむ恋人達

俺は身体の真ん中が
ぎしりと熱く軋むのを感じた。

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