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禁断兄妹

第28章 俺にとどめを刺せ ※※柊side※※


踏みとどまろうとする俺を足元から押し流そうとする
激流のような熱情

近づいてみて
さっきの和虎が頬を触った仕草の意味がわかる。

俺に向けられている萌のすべすべとした右頬
何かついているのは
赤い‥‥ケチャップだろうか
左利きの和虎がつけたに違いない。

二人して

仕込みのつもり

そんなものをつけた顔を
他の男に触らせた痕跡を見せられて
俺が笑うとでも

さらに熱くなる身体
俺は数歩進んで窓の前に立つと
強く握った拳に力を入れないよう精一杯自制しながら
窓ガラスを叩いた。

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