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禁断兄妹

第32章 心の準備


窓辺の小さなライトの明かりと
ダイニングから届く明かりだけのリビング
ソファに腰掛けながら繋いだ手を引いて
片手で俺の膝の上に座るように萌を引き寄せる。


「えっ‥‥」


「いいからおいで。お喋りしよう」


戸惑いながらも素直に俺の膝の上
横向きに腰を下ろした萌

まるであの夜の再現のよう
萌もそう思っているのか
少し固い身体

でも萌はもう逃げたりしない

俺の胸に頬を寄せ
静かに身体を預けている。

閉じ込める必要はもうない

それが本当に
嬉しくて

嬉しくて

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