テキストサイズ

禁断兄妹

第37章 永遠の愛を


笑い疲れた俺達は
そのまましばらく砂の上に寝転んで
穏やかな波の音と海鳥の声を聞いていた。


「なあ萌」


「んー」


「俺‥‥これからも一人暮らしは続けるつもりなんだ」


仰向けになって空を見上げていた萌が
首をこちらに倒すようにして俺を見た。


「でも、家にはできるだけ顔を出すし、電話もする。父さんの病院にも行くから‥‥」


「‥‥」


俺は黙ったままの萌の頭に手を伸ばした。


「ごめんな‥‥やっぱり寂しいか」


萌が俯くように頷く。


「お父さんが大変な時だし‥‥お母さんが夜家にいない時もあるから‥‥」


「‥‥」


俺は萌の頭を撫でながら
心が揺れるのを感じた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ