禁断兄妹
第40章 二人の守護者
ピリリリ‥‥
握り締めていた携帯が鳴った。
ディスプレイには
SHUの文字
今日電車の中で
私の携帯を操作して新しい番号を登録してくれた柊
こんな風に名前を入れたんだ
一瞬にして胸が踊る。
「もしもし‥‥っ」
「‥‥起きてた?」
優しい声
胸がいっぱいになる。
「うん‥‥っ」
「ごめんな、ちょっと遅くなった」
時計を見ると十一時近かった。
「もうお食事会終わったの?」
「ああ、さっき終わった。萌は?ちゃんと食べたの?」
「‥‥うん」
「風呂も入ったか?頭、砂でジャリジャリだったろ」
「うん‥‥」
「今、リビング‥‥?テレビの音がすごく聞こえるけど」
「あ‥‥」
私は急いでテレビを消した。
「どうした。母さんはいるのか?」
「‥‥ううん」