禁断兄妹
第45章 灰谷とタカシ
ずっとこうしていたいくらいだけど
萌にとっては無理な体勢だ。
離れがたい気持ちを抑え
身体を起こしながら繋いだ両手をほどくと
俺は自身を引き抜いた。
「んうっ‥‥」
ひくんと震えた身体と鼻にかかった甘い声に後ろ髪を引かれながら
汗ばんだ頬を撫でて身体を退けると
萌の両足は震えながら閉じられて
ゆっくりと横に倒れた。
そのままシーツの上で海老のように丸まって
大きく深呼吸をするように身体全体で息を繰り返す。
「ごめん‥‥きつかったか‥‥?」
コンドームの処理を終えた俺は
丸くなったままの萌の背中に寄り添うように横になると
ウエストに両手を回し後ろから抱き締めた。
「可愛くて理性飛んだ‥‥ごめん」
腕の中にすっぽりと収まる
汗と蜜に濡れた身体
顎の下にある頭が横に振られて
俺の腕を抱くように萌の手が重なる。
「ううん‥‥すごく‥‥感じた‥‥」
小さな声に身体の芯が切なく疼いて
胸が軋んだ。