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禁断兄妹

第49章 美弥子


「‥‥巽さん」


「んー?」


細い首筋を見せた
微動だにしない後ろ姿


「‥‥呼んだだけです」


「そうか」


巽さんはふふっと肩を揺らして笑うと
少し横になる、と言ってベッドへ入った。

巽さんは私に答えを与えてくれるけれど
私に答えは求めない。

私は
無力だ。

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