禁断兄妹
第57章 会いたかった
愛してる
湧き上がる狂おしいほどの熱情を
口づけに込めて
愛してるよ
繋いだ手をぎゅっと握り返してくれる強さに
懸命に俺の求めに応えてくれる可愛らしい舌の動きに
萌の気持ちも同じだと
俺達は一つだと
言葉を越えて感じることができる。
「‥‥はあっ‥‥」
俺の体内時計がもうすぐ五分だと告げる頃
離れがたい気持ちを断ち切って萌の唇を解放した。
肩で大きく息をする萌
とろんと溶けた瞳
少し無理をさせ過ぎたか
「悪い、夢中になっちまった‥‥」
反省するけどもう遅い。
靴音高く部屋に戻ってきた和虎
部屋の隅に立つ真っ赤な顔で息を切らしている萌と俺の顔を見て
全てを察したらしい。
「エロ柊兄!五分で戻るって言ったでしょ!」
怒られた。
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