禁断兄妹
第60章 嵐の夜③
「‥‥!!」
前が全てボタンになっているルームウェアのワンピース
上から下まで無造作に引きちぎられて
「毎日忙しくてヤる暇もなくてなあ‥‥溜まってんだよ」
どこからか取り出された細いナイフ
露になったブラジャーのまん中とパンティの両サイドが迷いもなく切られた。
嘘
頭が真っ白になる。
私の目を見て
嘲るように口の端をあげた修斗
目の色が違う
初めて見る
血が滴るような残忍な極道の顔
「どうせ埋めるんだ‥‥思う存分、中出しさせてもらおうか」
身体を起こし
高い位置から私の目を見据えたまま
修斗は荒い息を吐きながらベルトを外し始める。
カチャカチャという金属音とチャックを下ろす音
茫然と聞きながら目にしたボクサーパンツは
興奮状態なのかもう大きく膨らんでいる。
本気
だ
本当に犯されて
殺される
気が遠くなりそうな恐怖が頂点に達して
振り切れた。
───死にたくない───
私の中に力が生まれた。
───死ぬなんて嫌───生きたい───
身体の奥からマグマが吹き出すように
生への執着が私の中で爆発した。