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「お嬢様。」

第8章 ふしぎ

「あたし.......」

「君の淋しさが紛れるなら、

俺を利用していいよ?」

甘やかせてくれる。

あたしは抱きついた。

強く、強く。

あったかくて、落ち着く。

龍太郎さんが薄れてゆく。

ゆっくり、ゆっくり。

そのまま気づけば

あたしのマンションの下。

車をふたりで降りてエントランスまで

お見送りしてくれる。

「じゃ、ね。おやすみなさい」

蓮さんが頭に優しく手を乗せる。

「.......」

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