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「お嬢様。」

第10章 ゆうちゃん

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「ねぇー聞いてるのー?」

さっきから隣にいるオンナの声は

本当に憂鬱だった。

俺をイラだたせる。

「くそっ」

俺は諦めてしまった。

15年も思い続けて、

なにも言えずに終わった恋。

すこしの間だけ

ふたりで通った登校がたのしかった。

いつも俺のなかで

きらきら宝石みたいに輝くお嬢様。

そんな幼馴染に恋するなんて

当たり前だった。

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