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「お嬢様。」

第3章 さよなら

司side

7時5分前か。

煙草を吸い終わると

俺は道端にそのまま捨てた。

車の中に灰皿はあるけど

かったるい。

「あれ」

どこかで見た顔が

満面の笑みでこちらに近寄ってくる。

「どうも、姫とデートですか」

確か赤西グループのドラ息子.......

「まあ」

素っ気ない返事をする。

煙草をまた口にくわえる。

「赤西龍太郎といいます。

.......そのへんの女と

姫を混合させないで頂きたい」

天使のような笑顔から

悪魔のような怖い顔にかわる。

「あなたのことはもう調べてある。

金と権力で、女と遊んでるのも

ちゃんと調査済みなのでね」

ゾクッ

「わ、わかってるよ」

年下になに、俺はびびってんだ。

「そうですか」

にこりと微笑むと

赤西龍太郎は

さっと彼女のマンションに

はいっていった。

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