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「お嬢様。」

第4章 かたち

「ね」

龍太郎さんがあたしの顔を

後ろから覗き込む。

「姫が俺を好きになる魔法とかってない?」

あたしは一瞬固まった。

ど、どうしたの?

「俺、姫のことばっか考えてる.......」

ドキンドキン

「んで下の階にいると思うと

会いたくて眠れないんだよね」

切なそうな顔。

あたし、なんか映画の中でも

いるような感じ。

「だから、俺のこと好きになる

呪文かなにか、教えて?ね」

抱きしめられてた力に

もう少し力が入る。

「龍太郎さん.......っ//」

ドキンドキン

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