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「お嬢様。」

第4章 かたち

「決まり、な」

じゃ、と言ってあたしの手を取ると

33階のボタンを押す。

あたしは呆気にとられて

残されたふたりの不機嫌そうな顔しか

見とることができなかった。

「姫」

「あ、はい.......」

ぎゅうっとエレベーターで

抱きしめられる。

「俺入学式のときから

君をずーっと目で追ってた。」

ーーー

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