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「お嬢様。」

第5章 あなた

「花蓮.......こっちむいて?」

頭を優しく撫でられる。

あたしは目を擦りながら

龍太郎さんの顔を見る。

あたし、困らせてる。

「花蓮、泣かないで.......」

いつもみたいに

強い低い声じゃない。

優しい甘い声で言う。

「花蓮、花蓮、.......」

ぎゅっと抱きしめたところで

なぜかあたしは

眠りについてしまった。

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