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第2章 壁


脂ギッシュは気だるい顔
少女に連れられホームで話をする

特に慌てる様子もなければ
「俺じゃない!」と
弁明したりしない

悪いのに引っかかってしまった
とか
会社に遅れるか間に合うか
そんなことを気にしている風だ

周りの野次馬も
数秒は成り行きを見守るが
ケータイや時計に目を落としては
足早に過ぎ去っていく

誰一人駅員は呼ばない
このイベントは華麗にスルーされた

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