それでも好きな人
第14章 同じ穴のムジナ
拓真「行ってきます」
美鈴「行ってきま~す」
香苗「…いってらっしゃい」
翌日
二人を見送り
母をヘルパーさんに預けると
香苗は帽子や眼鏡などで変装をし
智之との待ち合わせ場所、駅前のホテル
へ急いで向かった
香苗「…」
智之「香苗、こっち」
香苗「言われた通り来たわよ」
智之「部屋予約してあるから行こう」
香苗「離して、話ならここでも出来るで
しょう」
智之「俺はね」
香苗「どういう意味…」
智之「俺は聞かれても平気だけど香苗は
ヤバいでしょう?話聞かれたら…」
香苗「…」
ホテルに来たものの
ロビーで済まそうとした香苗
だけど智之は言葉巧みに部屋へ誘い込み
ホテルの一室へ
香苗を連れて行った
香苗「…」
智之「立ってないで座ったら」
香苗「用件は何」
智之「前に言っただろう、俺は前みたい
にお前と」
香苗「だからそんなの無理だって…」
智之「無理じゃない」
香苗「…」