それでも好きな人
第15章 不慮の事故
美鈴「上がっ…たよ…」
香苗「もう外寒くて冷えちゃった…」
美鈴「あ…」
香苗「何」
美鈴「あ…えっと…」
寒そうにしながら
お風呂に入ろうとする香苗
だけど今お風呂場には拓真が隠れている
どうにか
理由をつけて
足止めしたいのだが
なかなかいい理由が思いつかず…
美鈴「えっと…」
香苗「あっ、ちょっと待ってて」
美鈴「…あっ」
何を思ったのか
急に奥の部屋へ向かった香苗
一階の奥の部屋は母が使ってる部屋で
どうやら
母の様子を
見に行ったようだ
美鈴「お義兄さん!!」
拓真「美鈴ちゃん、香苗は?」
美鈴「お母さんの様子見に行ってる、今
の内に早く」
拓真「ありがとう」
美鈴「…」
チャンスは今しかない
母の様子を見に行ってる隙に
バスタオルと服を拓真に渡してトイレに
移動させた
この短時間では
トイレに移動させるのが精一杯で
部屋に戻るとすでに香苗が
戻っていた
美鈴「…!?」
香苗「お母さんもう寝てた」
美鈴「そっか…」