それでも好きな人
第17章 罠
美鈴「お姉ちゃん…これは…」
香苗「…」
言い訳しようにも
こんな状況では出来るわけない
決定的な浮気現場を見られてしまったの
だから…
香苗「…下で待ってる」
拓真「香苗!!」
香苗「…」
拓真「ごめん…謝って済まされるような
事じゃないけど…」
美鈴「…」
拓真「だけど僕は…僕は美鈴ちゃんの事
が本気で」
香苗「そんな格好で話し出来るわけない
でしょう」
拓真「…ごめん」
香苗「とにかく…着替えたら下に来て…
話しはそれからよ…」
拓真「わかった…」
美鈴「…」
さっきまで
体が熱くて仕方なかったのに
今は急激に熱が冷めたように芯から冷え
冷たくなっていた
美鈴「…」
拓真「大丈夫だよ」
美鈴「お義兄さん…でも…」
拓真「大丈夫、美鈴ちゃんは絶対、僕が
守るから」
美鈴「…うんっ」