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それでも好きな人

第18章 さよなら



美鈴「…」

拓真「人と…香苗と比べるのはやめよう
美鈴ちゃんには美鈴ちゃんの良いところ
があるんだからさ」

美鈴「そうだね」

拓真「冷めない内に食べよう」

美鈴「うんっ」


一緒に暮らしていると
自分の未熟さ、ふがいなさに落ち込む日
もあった
どうしてこんな事が出来ないのか
香苗なら簡単に出来るのに
そんな風に思っていた

だけど拓真は
自分と香苗を比べなかった
美鈴は美鈴だと良いところも悪いところ
も全て引っくるめて美鈴自身を
受け入れてくれた


拓真「…」

美鈴「っ…お風呂…入らなきゃ…」

拓真「後で一緒に入ろう」

美鈴「んっ、ぁッでも…仕事で疲れて…
る…でしょう…」

拓真「疲れてないよ、美鈴ちゃんは疲れ
てる?」

美鈴「ううん、平、んっ…気っ…」


慣れない仕事で
お互い疲れているのに
二人は毎晩のように触れ合い求め合った
まるで
今のこの幸せを
精一杯、噛み締めるように…


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