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それでも好きな人

第19章 真実



香苗「私を殺したら…刺したらその瞬間
美鈴は犯罪者になるのよ」

美鈴「…わかってる」

香苗「産まれてくる子は犯罪者の子供に
なるのよ」

美鈴「わかってる!!だけど…」

香苗「…」

美鈴「この子を守る為に…こうするしか
ない…」

香苗「…ふっ」

美鈴「…」


覚悟を決め
包丁を振り落とした美鈴
だけどその時、香苗が少し笑ったように
見えた
こんな状況で笑うなんて笑えるなんて
普通の心理状態ではない

今思えば
この頃から香苗は病んでいた
精神的にも肉体的にも追い詰められてい
たのかもしれない



拓真「…」


その頃
何も知らない拓真は
近くで美鈴が戻るのを待っていた
だけど約束の時間になっても美鈴が戻る
事はなく
代わりに現れたのは…


ピ~ポ~ピ~ボ~(救急車のサイレン)



拓真「救急車?」


急病人なのか大音量でサイレンを鳴らし
かなり急いだ様子の
救急車だった


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