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華のしずく~あなた色に染められて~

第2章 二

「殿」
珠々のきれいな瞳が大きく見開かれた。その眼を見て、信成は大きく頷いた。
「叔父上のように一国などと言わず、どうせなら、この日の本の国の主となってみようと思うのだ」
 信成は珠々をまるで壊れ物を扱うように、そっと膝から降ろした。
「されば、その夢にそなたもついてきてくれるか?」

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