テキストサイズ

華のしずく~あなた色に染められて~

第28章 【剣(KEN)~華のしずく~】 運命の邂逅

~運命の邂逅~

 青年は先刻から食い入るように一点を見つめていた。見つめているというよりは見入っていると言った方が適切かもしれない。この小さな店に足を踏み入れた刹那、まるで何ものかに導かれているかのように、彼はふらふらとその物に近づいたのだ。傍から見ると、それは彼の身体がその物に吸い寄せられているかのように見えた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ