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華のしずく~あなた色に染められて~

第29章 【剣(KEN)~華のしずく~】 決意

「もう良い、手前(てめえ)たちが何もしてくれねえのなら、俺がやる」
 龍伍は怒鳴ると、番屋を後にして駆けだした。後ろで留五郎が何か言っているのが聞こえたが、頓着しなかった。情も分別もある、弱い者の味方だと評判の岡っ引きでさえ、同心には逆らうことはできない。

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