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華のしずく~あなた色に染められて~

第3章 【華のしずく】~夏雷~

「ありがとう、楓」
 珠々は目頭が熱くなった。楓の優しさが心に滲みた。そっと涙をぬぐう珠々を、楓は慈愛に満ちた穏やかな視線で見守る。初夏の爽やかな風が主従の間を通り抜けていった。

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