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華のしずく~あなた色に染められて~

第3章 【華のしずく】~夏雷~

 信成が出陣してから十日余りが過ぎた。その間に城にもたらされるのは、あまり芳しいものとは言えなかった。予想に反して、信成りは端から苦戦を強いられていた。鷹虎は思っていた以上に、手強い相手であったのだ。若い信成は知将鷹虎を甘く見過ぎていた感があった。

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