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華のしずく~あなた色に染められて~

第3章 【華のしずく】~夏雷~

 開戦から十一日めにして、ついに信成のいる本陣に敵兵が切り込んでくるという事態に陥った。当初から鷹虎軍の勢いに押された信成軍はじりじりと後退を余儀なくされていたのだが、事態はここに至って、最悪の局面を迎えてしまった。
「殿をお守り致せッ。何としても、殿のお生命だけはお守りするのじゃ」

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