テキストサイズ

華のしずく~あなた色に染められて~

第1章 【華のしずく】~出逢い~

 若者は言うと、口の端を引き上げた。彼の視線が自分の足許に注がれているのに漸く気づき、珠々はハッとした。
 川へ入る時、着物の裾を端折っていて、ふくらはぎが露わになっている。若侍の視線は珠々の白い脚に向けられている。珠々は狼狽えて、乱れた着物の裾を元どおりに直した。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ