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華のしずく~あなた色に染められて~

第1章 【華のしずく】~出逢い~

 男が自分に何をしようとしているのか珠々は判らなかったが、本能的な恐怖と嫌悪がせめぎ合っていた。
「一体、何を―」
 涙を流しながら抵抗する珠々の髪を撫で、男が掠れた声で囁いた。
「今宵から、そなたはわしの物になるのだ」
 暴れる珠々を押さえ込み、男は器用に珠々の寝衣の帯をするすると解いてゆく。

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