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　五喜の言葉を遮るように、時寿がいつになく強い声で言った。
「それ以上、申されてはならぬ。側室の話は、この国へそなたが参られた折、あまりに幼いゆえと当家にお預けの身となった時点で立ち消えになったと思うておったわしも迂闊であった。だが、こたび、お館様がそなたを改めてお側に召し上げたいと仰せいだされたれば、そのお気持ちに逆らうことはできぬ」