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華のしずく~あなた色に染められて~

第14章 【残菊~華のしずく~】二

彼の頭上高く鳥の鳴き声が長閑に響いた。
秀吉はそのまま、いつまでも空を見上げていた。
 秋が終わろうとしている。空の蒼さは澄んで、吹く風にははや冬の訪れを告げる冷たさが潜んでいた。

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