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華のしずく~あなた色に染められて~

第16章 【夢のなか~華のしずく~】 光の祈り人

「でうす様はあなたのお父様でもあり、お母様でもあるわ」
 やがて、秀吉と千都はゆっくりと離れた。
 秀吉が左眼を覆う眼帯を外す。
「俺は本当は隻眼などではない」
 その言葉に、千都は深く頷いた。
「隠す必要なんてない。そんなきれいな眼を何故隠すのか、私には判らない。私はこの教会であなたのように蒼い眼や黄金色の髪を持った人々にたくさん逢ったのよ。自分を否定するなんて、哀しいことだわ」

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