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華のしずく~あなた色に染められて~

第16章 【夢のなか~華のしずく~】 光の祈り人

―自分を否定するなんて、哀しいことだわ。
 その台詞は、長らく自分の常ならぬ風貌にこだわり続けてきた秀吉の心を解き放った。
 そう、秀吉は他の誰でもない、秀吉自身なのだ。たとえ、どのようにあがこうと、秀吉は自分以外の者になれはしない。神から与えられたこの眼や髪の色で悩むなど、所詮愚かなことなのだ。

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