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華のしずく~あなた色に染められて~

第17章 【夢のなか~華のしずく~】エピローグ(終章)―祈り―

 千都の死後ほどなく、彼女の父親から城に一通の書状が届けられた。それは、千都が最後にしたためた遺書であった。その手紙には、秀吉への想いの真実と、しかしながら、その互いに見る夢のあまりにも大きな相違、そして己れの生きる道は信仰のみであるとの旨が千都らしい几帳面な手跡で綴られていた。
 千都は恋と信仰の狭間で大きく揺れ動いていたのだ。

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