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華のしずく~あなた色に染められて~

第17章 【夢のなか~華のしずく~】エピローグ(終章)―祈り―

 秀吉はもう一度、祭壇の奥の聖母子像を見上げる。やわらかな微笑を湛えた生母マリア。彼女と同じ洗礼名を持つ少女に秀吉は強く魅かれた。
 千都の死後、秀吉はその供養のためにと、彼女が望んだ孤児院を建てた。「救済院」と呼ばれたその施設は、孤児だけでなく行き倒れた人々をも救い面倒を見る施設として大勢の生命を救うことになった。

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