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華のしずく~あなた色に染められて~

第19章 【花紋~華のしずく~】 二

 だが、信斉に強い力で押さえつけられ、麗子は身動きもままならなかった。
 涙が次々に溢れてきて、止まらない。
「いや、誰か助けてっ」
 麗子は渾身の力を込めて、信斉の身体を押した。弾みで、信斉が麗子から一瞬、手を放し、麗子はその隙に信斉の手から逃れた。しかし、すぐに容赦なく腰に手を回して引き戻される。

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