
私ね、実は......
第13章 お泊り会8 ~朝~
「あ、ごめん!!今行くから」
急いで準備をし、私達は更衣室を後にした。勿論、パーカーも忘れずに。
「ごめん、ごめん、少し話をしていたら遅くなった」
「ごめん、ごめんじゃないだろ?!海だぞ?!!」
海に入れる興奮を抑えられないのか、正樹は私たちにそう言う。
だけど、私はそんなに海に入りたくない!!!
「ってか、美夏はそれ脱がないの?」
「え、あ、うん。ギリギリまで着とくよ」
アユに痛いところを突かれ、適当に言い訳をしたが・・・ちょっと不自然かな?
「まぁ、女子は日焼けとか色々気にするだろ?」
お、ナイスアシスト!!春。
「酷ッ!!それじゃ、まるで私じゃないみたいな言い方じゃん?!」
アユ・・・これは少し複雑な事情があってね。
「あーもーそんなに、騒がなくても海はそこにあるんだから早く行くぞ!!」
「うん!!」
正樹の掛け声と共に、私達は目の前に広がる大きな海に向かって走っていった。
