私ね、実は......
第7章 お泊り会2 ~アユ&正樹side~
昔って言うか・・・正樹とは、幼稚園の頃から一緒に居た。所謂、幼馴染ってやつだけど。
だけど、さっきみたいにドキドキする事は無かった。今日が初めてだ。
――好きってなんだろう?
正樹とはずっと一緒で、別に嫌いじゃない。だけど、たまに直樹が他の女の子と喋ってたりしている所を見ると胸がモヤモヤする。
胸がギュッと紐で縛られているような痛みがする。
恋愛なんてしたことが無いから、”好き”なんてわかんないよ・・・。
「な、アユ!!」
「ふぁぃ?!!」
ふと、顔を上げると正樹の顔が目の前にある。
「!!ちょ、なんで?!!」
「いや、ただデパートとかよくない?って聞いただけだけど」
あ、私ずっと考えていたから直樹のことガン無視していたわけか。
「あ、うん、うん。いいと思うよ?!」
「お、おう・・・」
ちょっと怪しがられたけど・・・まぁいっか。
「それにしても、あいつ等遅いな・・・」
「本当。待っている身にもなって欲しいよ・・・」