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いつまでも、何年経っても切なくて

第8章 誤解

その後は無言だった...


いつもよりも少し歩くのが速くて
手を引っぱられるようにして帰った。


響が「このまま俺の部屋行くぞ」と言ったのでうん、と返事をしてついて行った。


部屋へ入ると響が「ここに座れ」と自分が座ったベッドの隣をポンポンっと叩いた。


覚悟して座ると響が話し出した。


「莉子...心配かけすぎ...俺の心臓がもたない


悠太に莉子が連れて行かれたって聞いた時の俺の気持ちがわかるか?


しかも、あの時俺が行かなかったらアドレス交換してたんだろ?」


『ごめんなさい。どうしたらいいのかわからなくて..本当にごめんなさい』


「莉子、莉子は本当にあの人が莉子と友達になりたいと思って莉子に近付いたと思ってる?」


『ち...違うの?』


ハァ~と盛大な溜め息をついて

「下心があるに決まってんだろ?莉子は本当にバカなんだから...」

と呆れながら後ろに上半身を倒した。


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