いつまでも、何年経っても切なくて
第8章 誤解
私が響の顔を見下ろしていると不意に腕を引かれ響の胸の上に倒れ込んだ。
そして、私をギュッと抱きしめながら
「俺が守ってやりたいのに、離れてる時に莉子に何かあったら俺は耐えられないよ...」
やっぱり来年からは同じクラスにしてもらえるよう担任に頼んでみるかな...と。
イヤイヤ無理っしょ、と本人には言えないので心の中で突っ込んであげた。
それでも響は真剣に考えている様子。
『響、もう知らない人にはついて行かないから
そんなに心配しないで?』
「莉子が知らなかろうが、知っていようが俺じゃない男と一緒にいるのは想像しただけで腹が立つよ」
あんまり俺を悩ませんなよ、と優しく私のおでこにキスをした。