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いつまでも、何年経っても切なくて

第9章 鈍感女

私はきっと何を言っても

宮本には敵わないだろう。

あぁ...早く響、帰って来ないかなぁ...
優しく癒してほしいなぁ…

スタスタ1人で前を歩く宮本の後ろを歩きながら
私は考えていた...


華といい、宮本といい、

片親って多いな...

どんな理由があったのかは知らないし、

聞くつもりも無いけど

やっぱり私が華や宮本の立場だったら寂しいと思う。


だけど、華と宮本は私よりもしっかりしているし

いつも笑っている。


私が同情なんかしたら怒るだろうな...


私にはちゃんと両親がいて、大好きな恋人がいて

大好きな友達がいて...

だけどこの環境を当たり前に思っていたら駄目なんだ...


あっ...私...

家族や恋人や友達が笑顔になれるような

仕事に就きたいな...


ただ、ただ漠然と思った。


その時だった。


“ドンッ”

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