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いつまでも、何年経っても切なくて

第12章 積極的な彼

ぞろぞろと生徒たちが集まってくる。


入学式は数日後なので今日は二年生と三年生だけだ。


Aクラスは早くに着いて男女一列ずつに並んでいた。


私の右隣にBクラスが並び終えた時
「はよっ」と聞き慣れた声がしたのでそちらを見ると宮本が立っていた。


右隣にも違和感はあるけれど、春休みのちょっとの間見なかっただけでまた背が伸びた感じもするし


教室で隣だった時とは違って通路が無いので少し寄れば肩が触れてしまいそうな距離にドキっとした。


『おはよー』と返事をすると


「莉子と離れて寂しいよ」と
ストレートにボソッと呟く。


そして


「前に、

俺がお前のこと好きだけど

気にすんなって言ったの、

あれ、撤回ね。」


気にしてよ、じゃないとお前、
俺のこと忘れそーじゃん


と私の耳に囁いた...


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