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いつまでも、何年経っても切なくて

第12章 積極的な彼

「お前、成績も落ちたろ?

担任にまで心配されて呼び出されやがって。

高校に入ってから何を学んだんだ?

毎日毎日、

莉子ちゃんのことしか考えてないだろう?

人として男としてどうなんだ?

莉子ちゃん以外のことで何か一つでも

一生懸命になってみろよ。


じゃないと、お前が、

お前がこのまま落ちぶれていくのを

俺は見ていられない。」


「それはお前の考えだろ?俺は今の状態が駄目だなんて思ってない。」


「それじゃ、莉子ちゃんが可哀想だろ?」


「莉子が言ったのか?

莉子が悠太に俺のことを

一度でも相談したことがあるのか?」


「いや、無い。

だけど!」


「俺たちがいいんだからいいんだよ。

誰かに頼まれて付き合ってるわけじゃない。

二人のことは二人で決める。」



駄目だ...


響に何を言っても...


俺は響の部屋を出て雅と一緒に帰った。
響と莉子ちゃんの話をしながら...


俺と雅の意見は一致した。


動かすなら莉子ちゃんだ。


俺らは響のために、莉子ちゃんのために


二人は別れた方がいい


そう思っていた。


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