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いつまでも、何年経っても切なくて

第12章 積極的な彼

あれから数週間が過ぎて夏休みに入った。


響は昨年と同様に今朝から2泊3日で
家族旅行に出掛けて行った。


私は、悠太君と雅に誘われて三人で遊園地に行くことになっていた。


私、二人の邪魔なんじゃないの?
そう思いながらも大好きな遊園地だから楽しみにしていた。


待ち合わせ場所のバス停に着くと既に二人は来ていた。


悠太君が、
「俺の友達も来ることになったから」
そう言った時、


目線の先に見慣れた彼の姿があった。


「あっ、来た来た!」


え?


「おはよ」


「「おはよ!」」


私を除いた二人が普通に挨拶を交わす。


私はあのキスをされてからまともに顔を見るのは久しぶりだった。


廊下で何度かすれ違ったけど、恥ずかしくて
ずっと顔を背けていたから...



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