テキストサイズ

いつまでも、何年経っても切なくて

第12章 積極的な彼

私の携帯の着信音が鳴り響いた。


雅たちかな、と思い慌てて宮本から離れ
携帯を取り出し画面を見ると


そこには響の名前が映し出されていた。
宮本も私の携帯画面を覗き込んでいる。


宮本は私の両手を掴んで

「今は俺のことを、

俺だけのことを考えて?」


そう言って私の手から携帯を奪い
向かいの椅子の上に置いた。


そして私を抱きしめ

「俺のことを少しでも好きなら

もう一度キスさせて?」


再び唇を寄せてきた。


少しでも好きなら?
少しでも好きならその人とキスしていいの?
彼氏がいるのに?


考えて答えを言えないまま
二人の唇が重なってしまった。


宮本は私をきつくきつく抱き締める。


そして前回のキスとは違って
貪るような熱いキス...こんな宮本、私は知らない。


『ンッ...』


思わず漏れた甘い声に
宮本は閉じていた目を開け


「莉子...早く俺だけのものになってよ」
俺は、ずっと待ってるから...


濡れた唇でそう言って再び私にキスをした。


ストーリーメニュー

TOPTOPへ